小林鷹之(こばやし たかゆき)氏は、現在自民党総裁選に立候補している注目の政治家であり、次期総理大臣候補としても名前が挙がっています。ここでは、彼の支援者、政治的立場、総理になる可能性について、考えてみます。


小林鷹之氏の支援者・推薦人一覧

2025年の自民党総裁選において、小林氏は推薦人20名を確保し、正式に立候補を表明しました。推薦人には以下のような議員が名を連ねています 1

  • 浜田靖一(代表・元防衛相)
  • 大野敬太郎
  • 勝俣孝明
  • 勝目康
  • 小池正昭
  • 斎藤洋明
  • 塩崎彰久
  • 武部新
  • 田畑裕明
  • 津島淳
  • 本田太郎
  • 松本洋平
  • 向山淳
  • 山田賢司
  • 山本大地
  • 若山慎司
  • 猪口邦子
  • 臼井正一
  • 清水真人
  • 渡辺猛之

これらの推薦人は、旧二階派や安倍派、麻生派など多様な派閥から集まっており、特定の派閥に依存しない「脱派閥」姿勢を打ち出しています。選挙責任者は根本幸典氏が務めています。


政治的立場と政策理念

小林氏は「穏健な保守」を自称し、以下の3つの未来像を掲げています 1

  1. 力強く成長する日本
    • 所得税の定率減税
    • 中間層支援の税制改革
    • 地方・若者への投資
    • AI・量子・宇宙など戦略産業への支援
  2. 自らの手で守り抜く日本
    • 防衛費のGDP比2%以上への引き上げ
    • 国家安全保障戦略の改定
    • 憲法改正(自衛隊明記・緊急事態条項)
  3. 結束する日本
    • 外国人政策の厳格化
    • 情報干渉への刑事罰導入
    • 皇統維持と歴史継承

また、経済安全保障分野では、初代担当大臣として「経済安全保障推進法」の成立に中心的役割を果たし、技術流出防止やサプライチェーン強化に取り組んできました。


評論家の評価と政局観

産経新聞の上席論説委員・乾正人氏は、小林氏を「なかなかの策士」と評しています。岸田首相の不出馬を見越して、早期に推薦人集めを開始し、出馬表明のタイミングを戦略的に設定したと指摘しています 2

ただし、乾氏は「政局観は弱い」とも述べており、政治的駆け引きや永田町の力学に対する理解が浅い面もあると評価しています。一方で、安倍派の若手ホープ(福田達夫、鈴木英敬など)を取り込むなど、したたかな動きも見せており、知名度の向上にも成功しています。


総理大臣になる可能性:世論調査と分析

2025年9月に実施された世論調査(回答数1664件)では、「次期首相にふさわしい人物」として小林氏は10位にランクインしました 3

支持層の傾向

  • 50代以上からの支持が中心
  • 若年層(40代以下)からの支持はほぼゼロ
  • 支持理由:「英語が話せる」「頭の回転が速そう」「行政への理解が深い」

この結果から、小林氏は一定の知識層や保守層から評価されているものの、若年層への浸透力が弱く、国民的支持を得るには課題が残ります。


総理になるための課題と展望

強み

  • 経済安全保障の専門性
  • 派閥に依存しない姿勢
  • 国際経験(ハーバード大学院・在米大使館勤務)
  • 若手・中堅議員との連携

弱み

  • 知名度不足(特に一般層)
  • 若年層へのアピール力
  • 政局観の弱さ(評論家指摘)
  • 派閥解体後の支持基盤の不安定さ

今後の展望

小林氏が総理になるには、以下の条件が必要です:

  1. 自民党総裁選での勝利
    • 現在は複数候補が乱立しており、決選投票の可能性も高い。
    • 若手・無派閥層の支持をどこまで広げられるかが鍵。
  2. 国民的支持の獲得
    • 若年層への政策発信とメディア露出が不可欠。
    • 地方票・党員票の獲得には、現場での活動が求められる。
  3. 政権運営能力の証明
    • 経済政策、安全保障、外交などで具体的成果を示す必要がある。

結論:総理になる確率は?

現時点での小林鷹之氏の総理大臣になる確率は、**中程度(20〜30%程度)**と見られます。知名度や若年層支持の弱さは課題ですが、政策力と戦略性、そして「脱派閥」という新しい自民党像を打ち出している点は評価されています。

今後の総裁選の展開次第では、決選投票で浮上する可能性もあり、特に他候補が票を分け合う中で「調整型候補」として台頭するシナリオも考えられます。